特別編 美山の風景2008
平成の大合併で岐阜県山県市となった旧美山町。
奥美濃の入口であるここは、その名前の通り平地が少なく、林業とそれから少しの鉱山とを生業としてきた。
岐阜駅からは北へ約20キロであり、車で1時間程、バスも1時間に1本程度通っている。通常であれば左程山奥といった感覚ではあるまいが、これが存外秘境の雰囲気が満点なのでる。
そもそもはKDXを購入し、手近な林道を求めてこの辺りを彷徨いだしたのが始まりではあるのだが、数回訪問するうちに、私はすっかり美山に魅せられてしまった。
山深く、そしてその山中に点在する林業・鉱業の衰退と共に滅びた集落と廃屋。それらがかもし出す秘境の雰囲気。
これを読者諸賢にも味わって頂きたく、特別編として美山を紹介する。
【目次 >KDXツーリング記録2008】
美山の風景(その1) |
谷合は美山の中心部である。かつてはここに美山町役場(現在は山県市美山支所)が置かれていた。 | |
美山の風景(その2) |
距離は短いが山の中には不釣合いな広さ(本線より広い)を持つ緑資源幹線林道と、その支線(?)である神崎林道を紹介する。 | |
美山の風景(その3) |
舟伏山の登山口までと鯱尾林道を紹介する。鯱尾林道の方は林業に使っている様子も無く、使途不明な道であった。 | |
美山の風景(その4) |
伊往戸は鉱山の集落である。未だ採鉱が続いているので辛うじて命脈を保っているが、かつてあった分校は既に廃校となっている。この集落が生き続けるのは後10年か、20年か。 | |
美山の風景(その5) |
美山の最深部が仲越である。山深い秘境、と形容するしかないが、かつてはここに小中学校の分校があったのである。 | |
美山の風景(その6) |
仲越小中学校跡から更に奥、仲越林道へ入って行く。この辺りはガッパ谷という奇妙な名前で呼ばれている。支線のダートは林業用であり、ゲートがあって入ることはできない。 | |
美山の風景(その7) |
仲越の最終回である。このような山奥に人が住んでいるとは唯々驚くばかりであるが、かつては林業でそれなりに栄えたのであろう。小中学校が廃校となった時の児童数25名がそれを物語っている。あと10年か20年、必要な資料は今のうちに集めておかないと何も分からなくなってしまうであろう。 | |
美山の風景(その8) |
白岩も仲越に比肩する秘境である。尤もこちらは家屋は残っているもののほぼ廃屋状態であり、人は住んでいないようである。ただ土地の手入れの状況から察するに、完全に放棄されてはいないのだと思う。 | |
美山の風景(その9) |
神崎は谷合から仲越までの丁度中間に位置する。今でもそこそこの人口を抱えてはいるが、恐らく高齢化に悩んでいるのは他の過疎集落と同じであろう。岐阜バスもここまでは来ている。 | |
美山の風景(その10) |
万所、である。これまた山深く、現在では定住している人はいないようである。夏季のみ、それも樵小屋にかつての痕跡を留めるのみか。 | |
美山の風景(その11) |
かつての集落は何処にあったのだろうか。分岐からすぐの所に廃屋と思しき民家が一軒、そして累代の墓があるだけである。 | |
美山の風景(その12) |
廃集落を結ぶ林道。林業と、それからオフ者くらいしか通るものはいないであろう。 | |
美山の風景(その13) |
円原にはある程度まとまった集落がある。また、廃鉱山跡も存在する。円原川の伏流水は日本一だそうであるが、そう云われてみれば確かに群を抜いた清流、という感じもする。 | |
美山の風景(その14) |
林道は短く、ダート区間は更に短い。面白味のある林道ではなかったのである。 | |
美山の風景(その15) |
広目でフラット、走り易いダートが2キロほど続くが、最後は行止まりのピストン林道である。 | |
美山の風景(その16) |
本シリーズ最後の林道であるが、ちと短かった。 |