美山の風景(その11)三尾
2008年5月
かつての集落は何処にあったのだろうか。分岐からすぐの所に廃屋と思しき民家が一軒、そして累代の墓があるだけである。
万所の樵小屋から1キロ程南下すると
三尾への分岐
に到達する。
分岐点には「弥十郎の滝 2KM」の杭がある。
秘境の滝として滝マニアの間では有名のようであるが、秘境すぎて一般にはほとんど知られていないようである。
(事実、Web上にも殆ど情報が存在しない)
分岐から1キロも行かないところで小さな橋を渡るが、その袂に民家があった。
写真の中央に小さく自転車が写っている。比較的新しいもののようであるが、ここは廃屋である。二軒連なっているようにも見えるが、大家族で生活していたのであろう。
また、付近には累代の墓が保たれていた。
家の前の道は、この写真では見えないが左手の木に隠れているところにチェーンが張ってあり、通ることはできない。
後日再訪したところ、室内に灯りがともっていた。完全な廃屋ではなく、時折人が戻ってくるようである。
もう少し進むとバスと小屋のコラボレーションが現れる。通称バス小屋(当たり前か)。
この辺りの道は、このようなバスが通れるほどの幅は無い(あってもギリギリ)のである。途中で何度も路肩に車輪を落とす覚悟があれば別だが、何をわざわざこんなものをこんな山奥まで持って来たのか。しかも、ジャッキUPした後で土台に載せ、車輪を外すという細工までしている。
古そうな型のバスであるがボンネットでは無いし、当然廃車になってからここに貰われて来たと考えると、昭和50年代に設置されたものであろうか。小屋の方は新しく見えるが、こちらは建て直したりしているのかも知れない。
バス小屋からすぐのところ、分岐からきっちり2キロで弥十郎の滝への分岐が出て来た。
左手が滝への分岐であり、一見KDXで入れそうに見えるが、この状態の道は写真に写っている範囲のみである。この後すぐに道は登山道となり、滝へは更に獣道、沢渡を組み合わせたどり着くもののようである。
距離は300m程度であるが、とてもそれだけとは思えないような時間がかかるらしい。
後日、子供を連れて探索した
道はこの辺りで既にダートであり、後はひたすら真っ直ぐ、真っ直ぐ。
ダートはぐんぐん高度を上げて、ついに行止まり。ほぼ尾根に近いところまで登りつめた。写真の右手は沢、左手は登山道である。
登山道の入口には「円原国有林 林野庁」と書かれてある白い杭があった。
これは途中にあった、見事な藤である。
季節も良かったのだろうが、美山には本当に藤が多い。
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