箱根


2009年9月26日
 

 昔々、何度か訪れたことのある箱根。だが、じっくりと観光するのは初めてだったりするw

 昔々、その昔。静岡県民だったのだが、すぐ隣の箱根はじっくり観光したことが無い。住んでしまうとそんなもので、岐阜にいる今だってろくすっぽ高山や合掌村へは行ったことが無いのである。

 とはいえ私も老い先は短い(笑)、これを逃すとこの先一生無かろうと思い、東京長期出張を利用して箱根観光に来てみた。 というと、何の目的も無く行ったようにも思われるが、さにあらん。以前から箱根登山鉄道には乗ってみたかったのである。何故って?そりゃあ、乗ったことが無かったから。ただそれだけである。


 箱根登山鉄道は小田原から強羅を結んでいるのだが、強羅まで行くにはその中間の箱根湯本で乗り換える必要がある。ダイヤの都合ではなく、線路がつながっていないのだ。小田原から箱根湯本までは左の通り小田急と同じ車両、ということは狭軌(小田急は狭軌のJRと特急あさぎりで相互乗り入れをしている)なのだろう。







 箱根湯本からは広軌(と思う)になりがらりと車両が変わる。










 何気に銘板を見ると川崎重工製だった。川崎重工は関西の企業(神戸が本社)なので、まさか天下の険、箱根の山を越えて車両を納めているとは思わなかった。



 車両が変わると、風景も一気に登山らしくなってきた。















 箱根登山鉄道が登山鉄道たる所以、出山信号所での一つ目のスイッチバックである。ホームの先で線路が終わっているのがわかるだろうか?箱根登山鉄道は勾配が余りにも厳しいため一気に登ることができず、こうやって都合3ヶ所で折り返しながら登っていくのである。当然、車掌と運転士もホームを駆けて入れ替わっていた。今回の旅の主目的はこのスイッチバックの体験、である。






 強羅から先はケーブルカー。ケーブルカーだけで戻るか、その先のロープウェイまで乗って芦ノ湖で折り返すか少し考えた(切符がとても高い)のだが、「これを逃すと一生来ないだろう(やや大げさw)」と思ったので芦ノ湖までのセット往復切符を購入した。しかし、ケーブルカーに乗ったのは何年ぶりだろう。まだ子供が小さい頃、生駒山のケーブルカーに乗って以来じゃないか?






 ケーブルカーは早雲山駅まで。それから先、大涌谷を越えて芦ノ湖湖畔まではロープウェイである。









ロープウェイの眼下に広がる箱根の湯元、大涌谷の凄まじい光景。
 

 


 
 間もなく大涌谷駅、ロープウェイの頂上である。











 大涌谷の見学は復路にするとしてとりあえず先を急ぐ。今度はロープウェイを乗り換えて、芦ノ湖へと下っていく。










 芦ノ湖が見えてきた。が、視程は良くない。やや曇りといったところか。小田原駅からここまで2時間余り。










間もなく湖畔の桃源台駅










 芦ノ湖まで来てはみたものの、元々の目的が登山鉄道、ケーブルカー、そしてロープウェイに乗ることなので、とりたててすることはない(苦笑)。ちょうど昼時となったので弁当を食べ、少しだけ付近を散策したらとんぼ返りである。


 桃源台駅から大涌谷まで戻る途中、姥子駅にあるかつて使われていたロープウェイのゴンドラ。
 右が昭和34年の開業から昭和63年まで使われていたもの、左がその後平成18年まで使われていたものだ。大きさが余り変わらないのは、索道側の制限だろう。







 帰路は大涌谷駅で降りてみた。湯気が盛んに上がってい、あちこちで温泉が吹き出ているのがわかる。硫黄の匂いも漂っていた。地面が見えているのは山崩れ、その表面から湧き出る温泉を麓へパイプで送っているようだ。

 それにしても何ともはや、かつては「地獄谷」と呼ばれていたのもうなづける風景である。





 斜面は一部遊歩道が付いている。それを登っていくと湯口があった。当然だが、辺り一面硫黄の匂いが。状況によっては上れない日もあるのではないだろうか。









 大涌谷の斜面を散策した後、再びロープウェイで下山する。途中、北側に見えた山の斜面に「大」の字が。何だろう、お盆に野焼きでもするのかな?









 この後は来た通りに下っていくだけなのだが、それだけでは面白くないので途中途中の駅で降りてみた。せっかくフリー切符を持っていることだし。
 左写真は強羅駅前を走っているバスだが、改造して微妙にボンバス風になっている。







 さて、箱根までやってきたもう一つの目的。
 箱根登山鉄道の入生田駅にある神奈川県立生命の星・地球博物館(名前はちょっと甘ったるくて嫌だが)である。









展示は大体こんな感じ。本当は昆虫標本を見に行ったのだが、なぜか写真は取り忘れた(笑)。
しかし、恐竜や骨も好きなのである。



 この後はまた3時間近くかえて宿へ帰還。楽しい一日だったが、何となく一日中乗り物に乗っていたような?



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