東京散策


2009年9月12日
 

 東京長期出張。決して望んで来た訳ではないがそこはそれ、しっかりお登りさんはしているのである。



 いきなりだが(笑)、原宿駅到着。生憎の雨だが本日のスタートはここ。興味の趣くままに都内を散策する計画である。現在時刻0850。












 まずは原宿駅の西側にある明治神宮を散策。



 







 非常に静かな参道、そして空間。俄に日本人であることを意識させる雰囲気がある。まさに日本の聖地(の一つ)という感があるが、そこへTシャツに短パンで参拝している外国人は無礼だろう。
また、大声でハングルを喋っているガイドも不愉快である。それらはここにはふさわしくないと思えるのだ。



 原宿駅の東側、少し北へ行くともう一つ原宿駅がある。
 原宿駅側部乗降場、いわゆる「お召し列車」の発着に使われるホームである。










 このホームを使用できるのは天皇陛下のみ、そして当然だがその予定の無い本日は、門は閉ざされたままである。右は柵の隙間からデジカメだけを差し入れて撮った写真。簡素、質素な造り、というよりもいっそそっけない。我国の皇室の、そういうところが私は好きだ。



 さて、原宿といえば竹下通り。およそ、私の如きオッサンが最も似合わない街である。だがしかし、次の目的地はこの奥にあるのだから仕方がない。











 目指すはここ、東郷神社である。












 日露戦争における日本海海戦で、ロシアのバルチック艦隊を打ち破った連合艦隊司令長官、海軍大将元帥東郷平八郎が祭られている。
 日本海海戦は”ツシマ”(対馬沖で惹起した海戦だ)の名で各国海軍の教範に載るほどの完全勝利であり、東郷元帥はトラファルガー沖でフランス・スペイン連合艦隊を打ち破った英国のネルソン、アメリカ独立戦争の英雄であるJPジョーンズとともに世界三大提督として称されているのである。



 さて、原宿から乃木坂へ向かって歩いていく途中、青山墓地の辺りから高いビルが見えた。恐らく噂の六本木ヒルズだとはおもうが定かではない。巷では有名でも、縁無き衆生にはこんなものである。










 乃木坂を東へ抜けたところに次の目的地、乃木神社がある。












 こちらは乃木神社に隣接する陸軍大将乃木希典邸。というか、乃木邸に隣接するのが乃木神社だ。
 ちなみに、乃木大将は日露戦争(またかよw)において第三軍司令官として二○三高地、そして旅順を陥落させたのだ(児玉源太郎の件はここでは触れない)。



 この日は珍しく(理由は不明)乃木邸の内部が公開されていた。
 がしかし、乃木大将を最も有名にしている事件は、明治天皇崩御に伴う静子婦人ともどもの殉死であり、そしてその自刃の場所がこの邸なのである。
 自害の部屋もその折に着ていた服とともに公開されており、今もって淡くではあるが血の痕が残っている。そのような場所を撮影する気にもなれなかったので、写真は無い。
 
 というわけで邸内部が気になる方もいるであろうが、左の乃木神社の写真で勘弁願いたい。




 赤坂にある乃木神社から更に歩く。目指すところは国会図書館だが、これはその途中に出てきた山王日枝神社。鳥居の形も面白いが、その後に続く階段も並の段数ではない。見るだけで上る気力は失せた(笑)。
 ちなみに、この後ろには有名な都立日比谷高校がある。









 これも道すがら、初めて見た首相官邸。えらい立派(当然か?)なのでびっくりした。住人はまだ麻生太郎さん。
 ちなみに官邸前の道は警視庁によって封鎖されており、車が通ることはできない。
 余りの物々しさに通りたくは無かったのだが、立ち番の警官に国会図書館への道順を尋ねたらここを通っていけと云ったので止む無く歩いた。少しでも挙動が不審だったりすると即逮捕されそうな雰囲気であったが、ドキドキしながら何とか通過(汗)






 1230頃、ようやく国会図書館に到着。端末で現住所を打ち込むだけで簡単に入ることができた。
 しかし目的は図書の借り出しではなく、食堂(笑)。国会図書館の食堂には「国会丼」なるものが存在するのだ。

 蔵書には目もくれず、エレベータで食堂のある6階へ。食堂のサンプルを見るとおぉ、国会丼の他にも国会うどんやら何やら、国会○○というものが何種類かあるではないか。どうやら「カレーと牛丼の具を半分ずつ、それに半熟卵を載せたもの」を「国会○○」と称しているらしい。うーむ・・・。

 券売機で食券を買って、窓口に出す。職員の人が大声で「国会入りまーすっ!」と叫んだのがちょっと気恥ずかしい。ちなみに丁度昼時ということもあって他にも客がおり、恥ずかしくて国会丼の写真は撮れなかった。その姿に興味のある人はネットで調べて見て下さい。
 さて、国会丼500円の味はどうかというと・・・(苦笑)・・・だな。カレーも牛丼の具もレトルト??? まぁ、話のネタにはなりますが。



 国会丼を堪能した後は国会議事堂前にある憲政記念館を見学。受付の人に「見学は2時間かかります」云われたのだが、そこはそれ、じっくり見ればの話。時間も無いので早足で30分くらいの見学。
 この記念館、元々は尾崎行雄記念館だったそうだが、憲政の歴史と、国会に縁の品々を展示してある。








 憲政記念館を出たら国会議事堂を外から見学。以前、仕事でアメリカ大使館へ行った時に裏口からチラ見したのだが、正面から見るのは初めてである。向かって左の方は何やら工事中。
 東京の真ん中だというのに車の通りが極端に少ないのは、休日だからかそれとも警視庁の警備が厳しいので皆避けているのか。









 こちらは皇居桜田門前にある警視庁。かつては趣のある建物だったので期待して行ったのですが、そういえば何年か前に建て替えられたことを現地へ行ってから思い出しました・・・orz









 さて、時刻は1400。原宿を出発して徒歩5時間で有楽町駅に到着。今日の旅はまだまだ続きます(笑)


 有楽町からは山手線で目黒へ。目的地は目黒寄生虫館。
 寄生虫館というからには、展示は当然寄生虫。ポスターなんかもほれこの通り(右下の写真。カタツムリから出ているツクシみたいなのが寄生虫)
















 展示内容はまぁ、非常に興味深い(私にとっては)。さすが、世界でただ一つの寄生虫の博物館ではある。余りの面白さに写真を撮るのを忘れてしまったw










 展示物の写真をあんまりバシバシ撮るのも何だったので、とりあえず代表例として一つだけ。右写真は日本海裂頭条虫。マス寿司を食べた人の腸で成虫になったものの標本であり、長さ8.8m。その左には同じ長さの紐が置いてあり「体に巻きつけてみて長さを体感して下さい」とのこと(爆)。いや、笑っちゃいけない、至極真面目な博物館なのであるが、それゆえに可笑しさが生じているw
 私としては東京土産、話の種として是非お勧めの博物館ではあるのだが。寄生虫の絵の入ったTシャツなんかも売っているし(私は絵葉書を買いました)。
 あと、カップルが多いのが意外だった。結構、女性は平気みたいです。



 この後、ちょっとだけ上野アメ横へよってから19時過ぎに三鷹のホテルへ帰還。辺りはすっかり暗くなり、裏通りでは国籍不明の居酒屋が店開き。


 そしてこれが本日最大の戦利品、出張の成功を祈願して東郷神社で買い求めた勝守。はてさてそのご利益の程は、
来年3月になったらわかるかな。



余話へ