隼駅訪問記

2008年6月7日


 鳥取県の若桜鉄道には隼という名の駅があり、ハヤブサオーナーの間ではそのご利益(何の?)に与ろうと隼駅詣が流行っているのである。岐阜からは往復約700km、ちょっと遠いかなとも思ったが、何とかたどり着く事ができた。

 隼駅へは一度行かねばと思ってはいたのだが、遠いのである。岐阜からは往復700km、通常ならば1泊2日覚悟で下道か、日帰りならば高速道路使用が前提となる距離である。
 所帯持の身では単独での1泊2日はあり得ない(我家の場合)、第一それほどの手持ち資金も無いのである。昔ならばテント泊や野宿でもやったであろうが、長年の会社勤めでそこらはすっかりとスポイルされてしまっている(何のこっちゃ)。

 高速道路を使うと多少は楽かもしれないが、中国自動車道経由となるので遠回り、所要時間は左程変わらない。その上、投下資本は1泊2日に迫るものがあり、論外である。

 さてどうするかと考えているうちに、鳥取砂丘を昼頃出発してその日の内に奈良までi行ったことがあったのを思い出した。無論、バイク(GSX250E4)である。そう云えば、東北地方を1日で600kmほど走ったこともあった。
 いずれも昔々、体力の有り余っていた二十歳過ぎの頃の話であるが、長距離を得意とするハヤブサなら何とかなるのでは? と思い至った。

 行くなら善は急げである。最近、寄る年波の所為か、夜はめっきり目が見えない。ならば昼間が最も長い6月がベストである。

 こうして実行が決まった。
 出発は5時半、現地滞在時間を1時間程度とすると22時頃には帰投できるはずである。

 当日朝。全行程での快晴を確認し、予定通り出発。
 岐阜からは関ヶ原までR21、そこから広域農道で木之本まで北上。木之本からはR161、R303を経由して小浜でR27に合流、舞鶴方面へ向かう。舞鶴からはR426、R428とつなぎ、香美町までは計画を上回るペースだったのであるが、ここで問題発生。
 チェーンが現れた。これではR428での山越えができない…。この峠さえ越えれば、隼駅は指股の間であるのに。

 実は、ここの峠の状況が不安(地図を見ればわかる)だったので、事前に色々調べたのである。昔はダートだったが今では舗装がなされ、開通しているとの事だったので突破を図ったのだがこの有様である。

 付近で工事をしていた人に聞くと、この先にもう一つゲートがあり、そちらは絶対に通れないようにしてあるとのこと。原チャなら倒してゲートの下を潜って行った人がいたが、それ(ハヤブサ)ではできないだろうとのこと(当然である)。

 この峠が通れないとなると、R9まで戻って鳥取経由で行くしかないとのこと。ここからR9まで戻るだけで30分は必要なのに、それでは時間がかかりすぎる。
 地図を眺めてしばし黙考、蒲生トンネル手前から雨滝街道を通るコースでショートカットすることに決定。

 結論から云えば、止せばよかった。とてもじゃないが、ハヤブサの走る道ではない。舗装されていただけでもマシではあったが、平均速度はグンと落ちたので、R9での迂回ルートとどちらが速かったかは分からない。
 
 
結局、予定よりも遅れて隼駅に到着。
 苦労した甲斐もあって、感激のご対面である。



 





 これは駅のホームから鳥取方面を見たところである。見ての通り、何も無い(笑)。架線も無いので非電化区間(ディーゼル)である。それにしても線路の真っ直ぐなこと。
 こういう鄙びた景色、私は好きだ。


 当日は偶然にも隼駅のある八頭町役場の人が取材に来られていた。勿論、隼駅に集う隼乗りの取材であるが、その中でも後日、広報誌の表紙を飾ったのは我が愛機である。

 
 隼駅付近には駅の他にも「隼小学校」や、




 





                        
                       「隼保育所」、





 「隼国民体育館」、










                          「隼神社」、





 「隼プール」、などがある。









 さて、多くの隼を堪能した後はお土産である。
 隼駅は無人なので、記念品は終点の若桜駅まで行って買わなければならない。
 
 購入したのは隼駅訪問証明書、300円である。
 思えばこれを買うために燃料代数千円を費やしたのだから、まさに大人買いの醍醐味と云えよう(笑)。









 結局、往復700kmを走りきって無事に帰宅したのは21時半。思いの他疲労は少なかったように思う。
 また機会があれば遠出してみようっと。


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