南谷林道と悟入谷林道
2009年5月5日


 岐阜三重県境を越えるには木曽三川沿いの平地の他に一箇所だけ峠、二ノ瀬越えという道がある。岐阜県の海津から三重県のいなべ(藤原町)へは、養老山地の南端となる多度を回るよりこの方が近いのである。但しこの二ノ瀬越え、狭隘、急勾配、急コーナーと三拍子揃っている。そしてそれと平行して岐阜県側を走る南谷林道、三重県側を走る悟入谷林道とは…

 前日の予報では雨。が、朝起きてみる午後遅くまで曇のまま持ちそうである。家にいても暇なだけなので、近場の南谷林道と悟入谷林道、更に時間が許せば登奈井尾林道を走るつもりで家を出た。


 大垣方面から県道56号を南下して行き、南谷林道へはここから入る。二ノ瀬越えのある県道25号の1キロほど北、勢濃工業の看板の手前、写真右端に写っている砂利道が南谷林道の入口である。











 のっけからダート。そしてこのまますぐに向うの森へ入っていく。




 森の中もダート。写真はたまたまフラットな直線の所で撮っているが、そのような状態なのはここだけである。
 この後、ややガレ気味で急勾配のつづら折れが峠まで続く。要所要所のごく短い区間だけがコンクリートで固められているが、そういう所は、ダートのままではすぐに路肩、路面が崩壊してしまうような勾配のきつい所である。








 3分の2(?)程上ったところで鳥居が現れた。周りには、神社はおろか祠も無いので、ちょっと意味がわからない。
 この位置で道は分岐しているが本線は右手、KDXが向いている方向である。奥へ行く道は入っていないのでどうなっているかは分からない。国土地理院の地図を見る限りでは三叉に分岐してそれぞれすぐ行止まりのようではあるが。








 リンクの地図では、林道は峠の西、三重県側へ出てくることになっているが、そちらの出口には一応ゲートがある。が、実際には標識に従って走ると、峠の東300mの所へ出てくる。
 入口からここまで1時間弱、ダートとしては走り応えがあるが、安全な道ではない。本線(?)の県道25号からしてそもそもが易しい道ではないので、当然ではあろうが。








 二ノ瀬峠は山頂が庭田山公園となっており、愛知県側への展望が開けている。天気が良ければ名古屋駅ツインタワー、東山タワーや伊勢湾が見えるのであろうが、今日は生憎の天気。先を急がないと今にも降り出しそうである。










 山頂から下ってすぐの所を鋭角に折り返して入って行くのが悟入谷林道である。写真の奥が山頂方面、右へ入って行く道が林道の入口である。ちなみに、リンクの地図ではいくら拡大してもこの道は出てこないので悪しからず。










 が、すぐにゲートである。ワキもしっかりと固められているので通れない。平成20年4月1日より終日全面通行止めとなったようだが、先人達の行いが余程目に余ったのだろうか。

 しょうがないので、KDXをゲートの向こう側へ放り投げた…










  …訳は無いのである。丁度1時間かけて、反対側の入口から入ってここまで戻って来たのである(笑)。この時既に雨が降り始めていた。


 悟入谷林道の三重県側入口は、峠をそのまま下って行き、北勢病院を越えてコメリ(ホームセンター)のある麻生田の交差点を北へ入り、後は道なりである。神社を過ぎたらすぐにこの分岐があるので、標識通り右へ入って行く(ちなみに、またもやリンクの地図ではいくら拡大してもこの道は現れない。悪しからず)。


 悟入谷林道は、入口から半分程度の距離の所にある分岐の辺りまでは簡易舗装。その先、ゲートまでは左写真のようなダートである。通り抜けるのに30分ほどかかるので、全線ダートであった時代にはさぞや面白かったであろうことが想像される。
 ちなみに、途中の分岐には多度山山頂方面の標識があったが、その先どうなっているかは分からない。今後の調査課題である。





 さて、悟入谷林道へ入り、ゲート近くまで行くと、既述のように雨がポツポツと降り始めた。おっとり刀で引き返したが、麻生田の交差点まで下り切る頃には既に本降りである。カッパは持ってこなかったので、濡れては困るものだけをコンビニの袋に包み、後は濡れるに任せて帰路についた。この時点で登奈井尾林道行きは諦めたのであるが…。

 二ノ瀬峠を越えて岐阜県側へ降り、関ヶ原の辺りまで来ると雨は降っていない。そうなると色気が出て、立ち寄ったガソリンスタンドの事務所で地図を見ながら春日村の押又谷林道へでも行こうかと考えているうちにまたもや雨雲が追いついてきた。
 仕方が無い、やはり今日はこの辺でお開きにした方が良かろうと思い、止む無く帰宅したのである。


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