中国地方ツーリング(その1)−豪雨

2009年8月9日〜8月15日


 たまたま機会を得たので、以前より行きたかった島根県石見銀山と広島県呉市のてつのくじら館へ行ってみることにした。十数年ぶり(?)のキャンプツーリングである。だがしかし、この旅を総括するキーワード、それは『雨』だ!

【8月9日(日)】
 
 我社には夏休みが二度ある。例年1回目は7月末に1週間弱、2回目は8月半ばに1週間強で、こちらは所謂盆休みである。
 今年はキャンプの準備を整えて、7月末には岐阜の山奥にこもり林道廃道三昧、8月には紀伊半島で同じく林道廃道の日々を送るつもりだったのだが、残念ながら梅雨が明けない。仕方が無いので7月のキャンプはキャンセル(それでも散発的に出撃はした)。8月に入って梅雨明け宣言は出たものの、天候は不良のまま。これでは土砂崩れが恐ろしくてとてもじゃないが林道へは入れない。止む無く8月の紀伊半島山篭りもキャンセルとしたが、納得はいかない。
 幸い、休暇期間中の週間天気予報は左程高い降水確率を示していないので、急遽計画を変更、マシンをKDXからハヤブサに乗換えて行先を中国地方とした。第一目標は広島呉の「てつのくじら館」(海上自衛隊呉資料館、本物の潜水艦を展示している)、第二目標は「世界遺産 石見銀山」である。経費節減のため全て下道、そして勿論キャンプで自炊、である(笑)


 実は、キャンプツーリングは20年振りである。従ってテントを始めとする装備品等も全て20年前のものそのままだが、事前の確認では全く問題無し(腐るようなものでもないので当たり前か?)。唯一の問題はマシン側の搭載能力であったのだが、これもハヤブサオーナークラブの個人売買で中古キャリアを格安入手済み、既に準備は万端であるw


 

 


 という訳で、荷物を積んでみた。左が搭載前、右が搭載後である。大物の荷物は着替えや食料の入ったバッグ、テント、シェラフ、ロールマット。その上に1Lの水筒(炊事用飲用水)、0.5Lのペットボトル(お茶)と小物の入ったヒップバッグを載せてある。

 何やら怪しげなパッキングだが、まぁいい。何しろ20年振りである。具合が悪ければ直しながら走ろう(大甘だった…)。


 さて、朝イチの用事を済ませて意気揚揚と10:00出発。



 出発時の天候は曇。雨はたま〜にパラッと降る程度だったのだが、30分後、R303道の駅坂内で既にしっかりと雨。
 あわててカッパを着るが、ピッカピカに磨いたハヤブサは、この時点で既にドロッドロである…orz








 この後、雨は降ったり止んだりを繰り返しながら次第に雨脚は強くなり、午後過ぎにはしっかりとした雨となった。
 
 この日は移動日、と割り切ってしまえばそれまでだが、やはり雨中走行は面倒だ。おまけにパッキングが悪く、途中で水筒とペットボトルを落としてしまった。ペットはともかく、水筒は20年ものの愛着のある品である。非常に惜しいがどうにもならない。

 R303で日本海側へ出て、R27を西進。京都府天の橋立奥のキャンプ場か、兵庫県豊岡のキャンプ場か、時間次第と思っていたが結局豊岡の大師山自然公園キャンプ場に17:30到着。小さな看板を頼りに畦道を入って行くので、暗くなってからだと絶対たどり着けなかっただろう。しかも麓の入口でゲートが出てきた時には肝を冷やした(これから別の宿泊先を探さなくては?)が、野生動物が里へ降りて来て農作物を食い荒らさないためのゲートであって、出入は自由になっていた。でも、ということは、ここから先(キャンプ場)は野生の王国か??? しかも「熊の目撃情報有り」って貼紙あるし。
 

 キャンプ場はこんな感じである。無料のキャンプ場であるが、雨の中、幕営しようという酔狂は他にいやしない。
 ハヤブサは中央左の木の向う、便所の軒下に停めてある。

 








 夕飯はツーリングの間中、ずっとこんな感じであった。レトルトパックのご飯と、同じくカレーの類か缶詰1品。気が向けば下界で調達した発泡酒が追加になる。
 一方、朝食は毎日レトルトご飯とインスタント味噌汁だった。

 レトルトご飯のパックの寸法がコッヘルより大きく、そのままではご飯を暖めることができない(コッヘルに収まらない)ことは分かっていたので、写真のようなアルミホイル製の鍋(?)を持って行ったのだが、さすが100均、使う前から穴が開いていてお湯がだだ漏れである。仕方が無いので以降、小分けで暖めることができるパパッとライス(これなら2分割して縦に重ねればコッヘルに入る)を導入した。


 雨が激しいので、屋根のある炊事棟の狭いスペースに無理矢理テントを張る。電灯は点くし水も飲めるのは良いのだが、余り使われてはいないらしい。そこかしこに獣の糞が…。

 日没間際に一旦雨脚は弱くなり、そのまま止むかと思ったが何のその、暗くなると共に再び非常に強く降りだした。はっきり言って豪雨である。炊事棟のトタン屋根を打つ雨音、そこらを流れる水の音が非常にうるさくなかなか寝付けない。
 それでも携帯ラジオから流れる落語に一人笑いながら何時の間にか眠ってしまった。
 と、暢気なことを書いているが、この夜、豊岡と佐用では豪雨による洪水、死者まで出たことはツーリングが終るまで知らなかった。まさに知らぬが仏、である。


 就寝 20:30
 本日の走行距離 304km (TOTAL 304km)


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